Reports「クリエイター支援基金」の中間報告会に育成対象者のかつしかけいた氏、井上樹林氏が登壇!
2025年6月11日

「クリエイター支援基金」の中間報告会に育成対象者のかつしかけいた氏、井上樹林氏が登壇!
「クリエイター等育成・文化施設高付加価値化支援事業」の中間報告会に育成対象者のかつしかけいた氏、井上樹林氏が登壇。意見公開会で参加の意気込みや抱負を語りました。
MINTプロジェクトは、文化庁の補正予算により日本芸術文化振興会に設置された「文化芸術活動基盤強化基金」(通称:クリエイター支援基金)を基に実施される「クリエイター等育成プログラム」のマンガ分野に当たります。6月5日、その中間報告会・情報交換会が文部科学省にて行われ、アニメ・ゲーム・映画・音楽・舞踊・演劇など多様な分野のプロジェクト採択団体による活動報告が行われました。
セッション1・2では各団体の代表者による進捗説明が行われ、その中でMINTプロジェクトもこれまでの取り組みや今後の活動内容を発表するとともに、国際的に活躍できるマンガ家・編集者を育成し、日本マンガの多様性を海外へ広めていくという抱負を語りました。
セッション3では育成対象者による意見交換会が行われ、マンガ分野からはかつしかけいた氏と担当編集者の井上樹林氏(トゥーヴァージンズ)が登壇。かつしか氏は、全3回の講座を通じてアドバイザーから北米マンガ市場や需要について学んだことが非常に有益だったと述べ、講座で交流した育成対象者同士の横のつながりが今後発展することへの期待を寄せました。また、海外進出にあたって自身の制作スタイルを変える必要はないとアドバイザーから助言を受け、これまでどおり描き続ける活動をまい進しつつ、9月に予定している海外イベントへの参加を通じて読者と生で触れ合い、自分の作品を読んでもらうだけでなく、日本マンガの多様性を伝えていきたいと抱負を語りました。
井上氏は、個人の活動だけでは難しいことも経験できる本プロジェクト参加への感謝を述べ、講座受講をきっかけに海外での販売戦略についてさらに勉強するようになり、どのようなアプローチが良いのか日々思案していると語りました。また、Webコミックメディア「路草」を運営する同氏は、日本マンガというと『少年ジャンプ』や『少年マガジン』などのメジャー作品のイメージが強いものの、その裏には『東東京区区』のような独自の手法で作られた作品や、特定の社会課題に挑むような作品も生まれていると説明。手塚治虫先生が『新宝島』を発表してストーリーマンガが生まれてから約80年が経つ今、日本のマンガはかつてないほど海外からの引き合いが多くなっていて、その多様な表現が海外でも認識されつつある現状を歓迎しつつ、本プロジェクトを通じて日本のマンガが持つ多様性認知のさらなる広がりを推進する一端を担っていきたいと抱負を述べました。最後に、今回のような機会を通じて、オルタナティブな作品でゲームやアニメなど他ジャンルの方と交流できることが、メディア全体の多様性の担保にもつながるだろうと締めくくりました。
■本件に関するお問合せ先
MINT事務局
メール creator-project@jpic.or.jp